- ブレーキオイルを交換する時はピストンを押し込んだ方がいいと思う
- 2017年8月29日こだわり整備 キャラ記事
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これだけは言わせてくれ!
ブレーキオイルを交換する時は、キャリパーのピストンを押し込んだ方がいい!
カワベさん、落ち着いて下さい。
記念すべきナリタオート初の薄い本になった記事ですから、冒頭は楽しく始めましょう!
WEBと違って薄い本はページ数が限られているから、唐突な投げかけからスタートしないと、ページオーバーしてしまうんだ。登場人物紹介
ミケちゃんナリタカワベさん※この時点でまだナリタオートの日常を読んでないあなた!
先に読んできましょう!「いちいち文章読んでられっかよ!」というせっかちな人の為に!
動画で解説しました。こちらをご覧下さい。
※この記事の内容は薄い本としてC92のコミケ(2017年夏)で販売させて頂きました
欲しい方はご連絡下さい
そんな裏話はおいといて、
まずはこの写真を見てくれ。この写真がどうかしたんですか?
これはどちらもキャリパーから出てきたブレーキオイルなんだ。
左はキャリパーピストンを押し込まずに出てきたもの。
右はキャリパーピストンを押し込んで出てきたもの。
左はキレイなのに対して、右は何か沈殿物がありますね。
そうなんだ。
以前、ブレーキオイルを一人で交換するツールのタンクが割れてしまって、応急処置で透明の瓶で代用したのキッカケで、この事実に気がついたんだ。ナリタオートで使用しているキャッチタンク部分をガラス瓶で代用した負圧でブレーキオイルを引き抜くツール
負圧でブレーキオイルを引き抜くツールを使用する場合、ブレーキオイル内が負圧になる。
内部が負圧になるとピストンを押し込む力が少なくて済む。
だからキャリパーピストンを押し込む必要があるブレーキパッドの交換時、ピストンを押し込みながらブレーキオイルを交換するのが習慣になっていたんだキャリパー断面図
それでガラス瓶仕様になって出て来るオイルが見える様になった時、ピストンを押し込むと同時に真っ黒いブレーキオイルが出きたから「なんじゃこりゃあ!!!」と叫んでしまったのさ。
ネタに昭和を感じますね。
交換して出てきたブレーキオイルって、基本的に汚れ具合とかあまりチェックしませんから、大発見でしたね!
大発見も何も、一番高熱にさらされるピストンとキャリパーなんだから、その隙間にあるブレーキオイルは酸化してないわけないって事だったんだ。
文字数制限のせいで何か変ですね。
ちなみに、私は桐乃派です。
でも文章だけじゃ信用できません。
証拠映像はないんですか?ちゃんと証拠の動画をYouTubeに載せてある!
その動画のリンクとキャプチャー画像だ。「冒頭にあったYouTubeリンクじゃねえか!」とか言わずに。
ノーカット動画です。
重要な部分だけキャプチャーしたから、そこを見てみよう。
ピストン押し込む前
ピストン押しんだ後
ノーカットって事なので、この違いはビックリですね。
だろう!?
そこでワシはこんな仮説を立てたんだ。ブレーキオイル交換時の流れ
冒頭のブレーキオイルのサンプルの写真の沈殿具合からおそらく、内部ではこんな感じになっているのではないかなと。
なるほど。
それで通常のブレーキオイル交換方法では上半分しか出てこないから、沈殿した部分は出てこないってわけですね。そういうことだ。
負圧で引き抜こうが、ブレーキペダルをダブって加圧して押し出そうが、オイルの流れはそんなに変わらんしな。で、キャリパーのピストンを押し込まずにいると、どーかなっちゃうんですか?
ピストンの動きが悪くなって、ブレーキパッドが異常摩耗してしまう、
いわゆるピストン固着という症状が発生する可能性が高くなる。つまり、定期的にキャリパーピストンを押し込んであげれば、固着する可能性を低くする事ができるってことですか!?
その通り!
このひと作業を点検時に実施するようになってからは、発生率が下がったと実感している。カワベさんの教えの通りに、車検時と1年点検時にナリタオートでは実施しています!
このやり方を始めて5年ほど経ちますが、固着した事例はありません!でも、キャリパーピストンを押し込むのって大変じゃないですか。
私の使ってる工具の構造上、すっごく力が必要で疲れちゃうんです。その問題を解決するのがナリタオートだ!
まだ試作段階だが、簡単にピストンを押し込めて、かつ5000円以内で買えるキャリパーピストン押し込みツールを開発中だ!
おお、これは便利そうだな。
でもどっかで見た事あるような・・・それは言わないお約束。
安く作れる構造を考えて、小ロット生産でも手軽に買える価格にできるように・・・つまりこの記事は、
「これから売り出すこの工具を宣伝するためのステマ記事」
だったわけですね!と、とにかく、ブレーキオイルを交換する車検時、そして1年点検時は、キャリパーピストンを押し込んであげたほうがキャリパーの固着の発生確率を大幅に下げる事ができる!
これがこの記事で言いたかった事です!
これからもどんどん新しい記事やYouTube動画、更に薄い本も作っていきますので、お楽しみに!おわり