第24話 整備大会 後編
優勝は一級整備士チーム!(優勝台に乗ってるイメージ)
ワーワー
おめでとー!
負けちゃった・・・全然ダメだった・・・
でも特別賞もらえたからいいじゃないですか。
決勝は6チームで、特別賞もらってるのは3チーム。
全チームに何かしらの賞が与えられる仕組みね。
ネズミーランド・・・
お疲れ様!
(先輩がトロフィー持ってる)
そらちゃん優勝おめでとう!
ソラ
ありがとう!
(悔しそうな表情で)
悔しい〜!!!
一級整備士
ナリタさん、最後の故障探求の解答、勉強になりました!
え?
何が!?
負け犬に情けは無用だよ!?
そこは素直に喜びなさい。
あ、ありがとうございます。
でも、僕は原因を特定できなかったし、故障探求のその技術こそ、こっちが勉強させてもらったよ。
いえ、必ずしも正しい答えを出すだけが全てじゃないって事、僕は全然考えたことありませんでした。
整備一筋で販売の経験が無いので、そういう視点の考え方が本当に勉強になりました!
ニヤニヤ
そ、それほどでも〜
〜〜〜 回想 〜〜〜
〜 第三科目 故障探求 〜
大会委員長
では最後の第三科目、故障探求を始めます。
・電気系統の故障でエンジンがかからない車両の原因を診断
・修理代の見積を作成
・お客様(審査員)へ説明
ここまでが試験内容となります。
ではスタート!
電気的な故障探求!
まさかの一級整備士の得意分野!
結局、最悪なパターンで最後の科目を迎えちゃいましたね。
ナリタさん、もう優勝にこだわらないで、出来る事を頑張りましょう。
一級整備士
電気の故障なら任せてくれ!
ソラ
先輩頼もしいです!
お手伝いします!
古めな雰囲気の車両を点検している様子
全然原因を特定できない・・・
でも3つの部品のどれかってことは明らかなんだよなぁ。
ソラちゃんチームもまだ診断してますよ!
そこまで絞り込めてるなら、まだ勝機はありそうですね!
あれ、でもこれ、なんかひっかかるなぁ。
あくまで試験っていう理由だからだと思うけど、怪しい部品はどれも10万円以上するものばかり。
それがどうかしたんですか?
本当の”答え”がわかった!
あとは任せてくれ!
優勝はナリタオートチームのものだ!!!
審査員
では解答をどうぞ。
原因は3つまで絞り込みましたが、どれかはまだ特定できてません!
審査員
え?
この試験に使われている車両は新車からすでに15年経っていて、走行距離も10万キロ。
そしてこの車両の買取価格10万円以下の市場価値。
しかし今回、10万円以上の修理代がかかりそうな状態。
ついでに言えば、この車のエンジンは10万キロを超えると高確率であの部品とこの部品が壊れるから、今回の修理以外にも今後、さらにお金がかかるかもしれない。
すでに故障の前兆は発生しているしね。
なので、今回は修理せずに、ユーザー様に車を買い替える事をおすすめします!
これがこの故障探求の、お客様のための真の解答です!
審査員
えええ!?
(ドヤァ)
審査員
(手元で)0点・・・と記載している
〜〜〜 回想終わり 〜〜〜
ディーラーが車検見積をわざと高く出して買い替え意欲を促進させる手口の応用編ね。
もうちょっといい感じに例えてほしいなぁ。
一級整備士
直さないという選択肢の提示も、お客様からすれば立派な整備ですよね!
ソラ
このあと暇だから、工場見学に行きたーい!
いいよー来て来てー!
え、今から!?
工場が汚いから早く帰って掃除しなきゃ!
忙しいを理由に掃除をサボっていた罰ね。
先に帰って掃除してるから、ゆっくりしてから来てね。
トミー、今から掃除だー!
はーい!
(最後はごちゃごちゃしてる感じで、打ち切りが突然決まって終わり方がまとまりきってない雰囲気にしたい)
完